3DOに力を注いだ海外メーカーで真っ先に思い浮かぶのは、やはりエレクトロニック・アーツ(これはトリップ・ホーキンスとの腐れ縁によるものだったのだろうか)。それから好ゲームを連発してくれてユーザーにとっては頼もしい存在だったクリスタルダイナミクスあたりだろうか。
EAやクリスタルダイナミクスのゲームは、その殆どが日本でも発売されたのだが、同じ3DOに肩入れしたのに、日本では何故かその作品が一つも紹介されないまま終わってしまった北米のメーカーがある。
そのメーカーの名は、American Laser Games(以下ALG)。
その名の通りレーザーディスクゲームを専門とし、あちらでは一時代を築いた会社だ。
ALGは、元々はアーケードゲームメーカー。とは言っても日本で言われるようなアーケードゲームとは、ちとニュアンスが違う。
盛り場に置かれたエレメカ遊戯台のビデオゲーム版。日本のようなアーケードゲーム文化を持たないあちらでの、ALGのLDゲームの捉えられ方は、恐らくそんな感じだろう。
そして3DOにどんな魅力を感じたんだかは知らないが、とにかくALGは10本を超す自社のアーケードゲームを3DOに移植する。
そのタイトルの大半が、ガンコントローラーを使用した実写レーザーディスクゲーム。
このALGと言う会社が、いかに一つの分野に特化したメーカーであったか、これでお分かり頂けるだろう。
このWho Shot Johnny Rock?も、そんなアーケードから3DOにやってきた実写ガンシューティングの一つだ。
私立探偵を営むプレイヤーの元にやって来たのは、レッドと名乗る妖しげな女性。
彼女は自分の恋人だったジョニー・ロックを殺した犯人を捜してくれと、プレイヤーに依頼してくる。
そんな依頼と共にプレイヤーに訪れるのは、数え切れないほどのアクシデントの数々。
来客が突然マシンガンをぶっ放してくる。さっきまで何食わぬ顔でオフィスの窓を吹いていた清掃人が、突然室内に躍り込んできて発砲してくる。
こちらはまだ依頼を引き受けるとも言ってないうちにこの騒ぎ。そしてまだ依頼を引き受けるとも言ってないうちに、早くも3回も闇医者送りになりリスタートのハメになるオイラ。
この女、どれだけの厄災を抱えていやがるんだ。それに・・・・・、あんなトリッキーな襲撃、初回プレイで対処できるわけねえだろう!
画面の奥でエキストラよろしくビリヤードをしていた男が、何の予告もなくいきなり銃を抜いて発砲。
幸薄そうなおばさんの押しているベビーカーの中から、突然ミゼットな人が飛び出してきてトミーガンを乱射。
行き先選択のマップでも気は抜けません。何処に行こうかほんの少し逡巡していると、突然画面が切り替わりトレンチコートの男が「ぼやぼやしてんじゃねえ!」とこちらを蜂の巣にしていきます。
そのたびにバリエーション豊かな嫌味をたれる闇医者に弾を抜いて貰い、またステージの始めからリスタート。
そして所持金が底を尽きると、ついに闇医者から門前払いを喰らい、葬儀屋に棺桶に誘われてゲームオーバー。
ライフ制なんて気の利いたシステムはなく、とにかく相手に先に発砲されたら終わり。
そしてプレイヤーに襲いかかってくる連中は、いかにトリッキーにこちらを襲撃するかに命をかけているような奴らなので、初遭遇では対処する余裕なんてまるでなしにこちらが撃ち倒されるハメになります。
とにかく相手の襲撃パターンを覚えて、相手がアクションを起こす前にカーソルを合わせてボタンを連打する以外に対処法はないのですが、ステージによっては相手の出現パターンがランダムになったりするので、その対処法も万全というわけにはいきません。
だけどリーサルエンフォーサーズのような実写撮り込みガンシューとも違う、この実写LDゲームの独特のすちゃらかなノリは今では貴重なもの。
その理不尽なゲーム性を差し引いても、体験してみる価値は充分にあると思います。ALGゲームのアンソロジーみたいなものを、どこかが出してくれないものかな。
あちらでは、やはり同社のMad Dog McCreeなどと並んで、クラシックとして愛されている作品。
3DO専用のガンコントローラーであるゲームガンに対応。ただしこのゲームガンは日本では未発売。パッドで遊ぶのは、さすがにちょっと辛いかもしれません。
<北米版 / 日本の3DO本体で動作します>
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タグ:実写ゲーム


