Shaun White Snowboardingに、その代表曲"Ballroom Blitz"が収録されているにも関わらず、当人たちは全く雪山に似合わないルックスのThe Sweet。
1970年代後半のパンクロック革命の少し前に狂い咲いた、あの煌びやかなグラムロックムーブメントの代表バンドだ。
パンク革命の火の手が上がった時に、一番割を食ったのがこのグラムロックの人たちだろう。
事故死して伝説化したマーク・ボランや、カリスマ化に成功したデヴィッド・ボウイはまだいい。深刻だったのは、グラム勢の中でもB級のイメージが強かったSladeや、このThe Sweetといった人たちだ。彼らの人気は'70年代後半から、あっという間に急降下してしまった。
そんな落ち目なイメージと、旧世紀のロックの遺物のような保守的な長髪による悪印象から、オイラはこれらのバンドをずっと聴かず嫌いでいたのだった。
しかしある日、The Damnedのシングルコンピレーションアルバムを聴いていると、そこに"Ballroom Blitz"という曲にぶち当たった。
なかなかイカした曲なのでクレジットを見てみると、これがDamnedのメンバーの手による曲ではなく、The Sweetの曲ではないか。
そしてその直後に聴いたThe Rezillosのライブ版でも、この曲はカヴァーされていた。
パンクロッカーたちも、何も木の股から産まれてきた訳ではない。グラムロックはれっきとした連中の音楽的ルーツだったのだ。
Sweetに限った事ではない。
ハードコアパンク世代のOne Way Systemは、Sladeの"Cum On Feel the Noize"をちゃっかりカバーしていたし、Cock SparrerやThe Crackなんて連中に至っては、それこそSlade直系のサウンドだ。
そんな訳で聴かず嫌いを克服して手を出してみたSweetのレコード。
しかし、この人たちは基本的にシングルメーカーで、アルバム単位となると、これはという作品が案外と存在しなかったりする。
だからSweetのお勧めは月並みだけどベストアルバム。それこそ出来のいいシングル曲には事欠かないバンドなので、どれを聴いてもハズレがない極上の内容となっています。
それでもやはり白眉なのは、やはり日本では"ロックンロールに恋狂い"という素敵な邦題がついた"Ballroom Blitz"だな。
Sweetは'80年代前半に一旦解散。その後、ヴォーカルのブライアン・コノリーとドラマーのミック・タッカーが他界。
現在はギタリストのアンディ・スコットが新たにメンバーを加えて新生Sweetとして活動中だけど・・・・・、ぶっちゃけた話、グラムロックバンドだけは、年をとってから再結成しない方がいいと思うよ。ほら、幻滅する人が多そうだし。


