2008年11月01日

【ウルティマオンライン】Halloween of the Living Dead

ここ数年、毎年の間この季節に開設されていたウルティマ・オンラインの期間限定ハロウィン特別シャードが、今年は開かれないらしい。
まぁ今のUOは、来年導入が予定されている久々の大型拡張パック、ステイジアン・アビスに向けての追い込みで手一杯で、そちらに向ける余力が無いのだろうけれど。
だけどこのハロウィン特別シャード、とりわけ三年前のそれは、オイラのUOキャリアの中でも一、二を争う強烈な印象を残したものだったりするのだ。
三年前の今頃、オイラは開設されたてほやほやのこのハロウィンシャードにさっそくキャラクターを作り、軽くブリタニアの街を散策していた。
ハロウィンカラーの染めタブが置かれ、オレンジと黒と緑と紫で着飾った人々が、"Trick or Treat"と連呼しながら街を走り回っている、その時点では実にのどかでほのぼのとしたハロウィンの光景だった。
それがまさか、あの様に一変するとは・・・。
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リアルで所用があったオイラは、一通りの散策を終えた後、キャラをブリテイン中央の宿屋でログアウトさせた。
夜に帰宅すれば、またこの宿屋から気ままにブリタニアのハロウィン風景を巡ってみようというつもりだった。
そして予定通り帰宅したオイラがさっそくログインすると・・・・・、あたりは相変わらずのブリテインの風景だ。しかし、どことなく空気が違う。どことなく様相が違う。
まず目に付いた異変は、ログインした宿屋の外をうろつく赤ネームの存在だ。赤ネームとは言え、明らかにPKとは違う。PKってのはもっとせわしなくどたどたと走り回っているものだ。宿屋の周りをうろつく赤ネームは、そんな動きとは違い明らかにNPC丸出しの行動パターンを踏んでいる。
なんとなく周囲の雰囲気を測りかねていると、宿屋の玄関前に別のプレイヤーのキャラクターが湧いた。
すると宿屋の周囲をうろつく赤ネームのうちの数体が、彼の方にふらふらと歩み寄って来たではないか。戸惑って立ち止まる彼。そんな彼にお構いなしにふらふらと襲い掛かる赤ネームたち。
なにせ生れ落ちたばかりの非武装のキャラである。彼はあっという間に赤ネームに囲まれ息絶えた。地面に転がる彼の死体。そしてしばらくするとそこから彼の名前にZombieという単語を加えた赤ネームキャラが突然出現し、周囲を徘徊し始めたではないか!
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オイラは改めて周囲をうろつく赤ネーム連中の名前を確認した。Zombie DEAN、Zombie Mildred、Zomibie Kouichi、Zombie analayla、どいつもこいつも明らかにプレイヤーの名前とZombieの組み合わせだ。つまり、こいつら元々はみんなプレイヤーキャラクター、その成れの果てだ!
慌ててウィンドウの枠に目をやって、今まで気にも留めていなかったこのシャードの名前を確認する。
このシャードは、その名も"Shard of the Dead"。……そういう事だったのか!
これ以上は無いくらいヴァーチャルリアリティなゾンビ映画体験である。バイハザードやデッドライジングとは訳が違うのである。
だってバイオやデッドラは、そこにゾンビが居る事を最初から織り込み済みで体験するもんだもん。このケースの場合、ゾンビ騒ぎなんてこれっぽっちも予期してないんもん。こっちは呑気でのどかなハロウィンに彩られたブリタニアの日常を体験するつもりで来ていたんだもん。
日常から非日常への全く予期せぬ急転直下。この時のオイラの驚きがいかに鮮烈なものであったか。これを知って貰うには、このケースをオイラと同じ手順を踏んで体験してもらうしかないのかもしれないな。
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今まで嫌と言うほど観てきたゾンビ映画の、あいつやそいつやこいつと全く同じシチュエーションに置かれてしまった。一体これからどうしよう。
とにかくこの宿屋から離れて街の外れまで逃れようか、或いは街の中心部はゾンビ化していないプレイヤーキャラがまだ沢山居るかも知れない。それらとの合流を期待して銀行の方まで行くか。
そう優柔不断に考え込んでいたのがオイラの運の尽きだった。呑気に考え込んでいるうちに、宿屋の周囲を徘徊するゾンビの数は倍以上に膨れ上がっていたのだ。
これ以上増えたら脱出も儘ならない。それにあいつらが宿屋の中に押し入ってこないという保証は何処にも無い。
一か八かで宿屋の外に走り出すオイラ。そんなオイラに群がるゾンビたち。ああ、やっぱり駄目だった!オイラは所詮ゾンビ映画では、エキストラ程度の器しかない男だったのだ、ぎゃぁぁぁぁ!
灰色の世界の中で幽霊となって立ち尽くすオイラ。そして地面から湧いて出たYOICHI Zombieという赤ネームキャラ。
そのYOICHI Zombieが、経った今宿屋の前に生まれたばかりの事情を全く知らないプレイヤーキャラに襲い掛かるその様を、オイラはただ呆然と眺めるしかなかったのだった。
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そしてブリテインの街はあっという間にゾンビの群れに埋め尽くされてしまった。
なにせ事情を知らない人々は普通スタート地点に首都であるブリテインを選択する。そして宿屋の前に生まれた途端ゾンビの大群に襲われゾンビ化。それの繰り返しでゾンビの数はあっという間に膨れ上がった。
やがて事態を把握した人間(プレイヤーキャラ)たちは、第三の街ムーングロウを拠点に反撃体勢を整え、そして首都ブリテインを巡っての人間とゾンビの熾烈な攻防(ゾンビ側には悪魔型などが加わりロメロ的世界からキャプテン・スーパーマーケット的世界にシフトしていった)。
人間側の圧倒的火力の前にゾンビの群れは徐々に鎮圧されていき、今度は数の少なくなったゾンビを囲い込んで人間側が己の悦楽の為にゾンビを狩りまくるという、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を地で行く展開へと向かって行ったのだった。
古今東西のあらゆるゾンビ映画をシェイクして土鍋で煮立てたような世界が丸々三日続いたのだ。オイラのUO生活の中で、ここまで濃かった三日間は他には無い。
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この"Shard of the Dead"は、その翌年も開設されたのだが、やはり”最初からゾンビ騒ぎが起こる事が分かっている”世界は、去年のような鮮烈な体験をオイラに与える事は無かった。
だけどあの年の"Shard of the Dead"は、デッドラやバイオの最新作と比較にならないチープな見下ろし型2Dグラフィックにも拘らず、デッドラやバイオでも実現できなかったインタラクティブなゾンビ体験をオイラに与えてくれたのであった。
あんな体験は、恐らくもう二度と味わえないであろう。
そして騒ぎのどさくさに紛れて、バラック建ての焼き鳥屋を開店させたはいいが、客はゾンビしか来なかったのも今ではいい思い出だ。
タグ:UO
posted by 与一 at 16:33| Comment(2) | TrackBack(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いまさらなコメントですが、
やってみたかったーっ!
そんなカオスアンドクレイジーなUO,そうそうできないですよ。
私も、路地裏に追い詰められて泣き叫びながら殺されて、
やがてフラフラ立ち上がって犠牲者を探して徘徊してみたかったです。
Posted by メナス at 2009年10月30日 20:29
後で別キャラで現場に駆けつけてみたら、自分のゾンビが他のプレイヤーに襲いかかっている光景を目撃して、酷く気まずかったですよ、あれは。
自のゾンビをグレーターヒールでつい援護しようとしたことは、内緒です。
Posted by 与一 at 2009年10月31日 17:05
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