ミレニアム前夜の1999と言う年は、正にスクウェアにとって絶頂期にあたる年。
大作FF8を始めとして、聖剣伝説PS版、サガフロンティア2、クロノ・クロス、チョコボレーシングにチョコボスタリオン、そしてとどめにレーシングラグーンと、「もうどんなソフトを出そうが文句は言わせねえぜ。それからレーシングラグーンはRPGだぜ。そこんとこきっちり線引きさせとかねえとな!」とばかりの、ぶいぶい言わせ状態。
そんな絶頂の最中に、ひっそりとこんな国内では数少ない本格的アシッドゲームを気まぐれでリリースしてくれたのだから、オイラも少しは”スクウェアのこの世の春”に感謝し擁護しなければならないのだろう。
そう、レーシングラグーンは間違いなくRPG!悪いのはプレマガの方!
このイズ インターナル・セクションは、Tempest2000と同様、チューブ状のフィールドを突き進んでいく構成。
通常のゲームモードの他にアンビエントモードと呼ばれる特殊なモードも収録してあるのが、この手のゲームのファンにとって嬉しいところ。
アンビエントモードは、任意のステージを延々ループしたエンドレス状態でプレイできるモード。
さらにこれは細かく三つのタイプに分かれており、アンビエント1は通常ゲームモードのエンドレス、アンビエント2はイージーモードでボスが出現しない、アンビエント3は自機が無敵。
さらにアンビエントモードでは、好みの音楽CDに入れ替えてのプレイもできるようになっている。
ただし、BGMを変更しても画面上には大きな変化がほとんど現れないのが残念。
このゲームの一番の特徴は、単調で変化に乏しい敵の出現パターン。
トリッキーな敵や出現パターンでゲーム進行にアクセントをつけてくるTempest2000やSpace Giraffeとは、その部分が大きな違いとなっています。
いわゆる一般的なシューティングゲームの概念で捉えると、およそマイナスにしか写らないこの単調さですが、アシッドゲームの範疇で捉えれば話は別です。
まるでクラフトワークの曲を聴いているような、この心地よいダルさは、ミンター作品のド派手なトリッピーさとは、また違う味わいがあるのです。
自機のショットは、任意に12のタイプに変更可能。それぞれのショットは何故か十二支の名前にちなんでいて、またショットを変更すると自機の外見も変化します。
攻撃効果そのものよりも視覚効果を優先させたような、この12種類のショット。
単調なゲーム内容にアクセントを加えるのは、プレイヤーの手によるショットの選択に委ねられています。
ステージごとに絵面に合ったショットタイプも選択するもよし、お好みの視覚効果のショットで最後まで突き進むのもよし。
全体に漂う”ハズし気味の先鋭的なセンス”も、逆に深い味わい。この部分は、発売から10年近くたった今、さらに熟成されて豊饒な味になってるかも。


